この体験談を書いた人
ニックネーム | 白蛇仁 |
性別 | 男性 |
年齢 | 43歳 |
住所 | 東京都 |
借金をした金融業者 | 日本政策金融公庫、住信SBIネット銀行 |
債務整理前の借金額 | 1300万円 |
債務整理後の借金額 | 250万円 |
債務整理を依頼した事務所名 | アディーレ法律事務所 |
債務整理にかかった費用 | 55万円 |
行った債務整理 | 民事再生(個人再生) |
借金をすることになったきっかけ
私は大学卒業後、中堅の生命保険会社に入社しました。
その後、2年から3年おきに日本全国各地の営業所や支店に転勤。
一貫して個人向けの保険営業マンとして活動してきました。
30代の年齢になり、生命保険や医療保険の販売についてノウハウを身に着け、保険の知識についても質と量の双方について自信を持ちました。
そして、おもいきって保険ショップを立ち上げて、代理店として独立することを決断。
そして、できるだけ多くの保険会社の保険商品を取り扱いたいと考え、とくに日本国内で販売網が手薄となっている外資系の保険会社やインターネット保険会社には手当たり次第、代理店契約を締結してくれるよう依頼しました。
具体的には、アクサダイレクト生命や、オリックス生命保険、メットライフ生命などです。
長年勤務していた保険会社を辞め、保険代理店を開業するにあたっては、日本政策金融公庫から創業資金としてお金を借りることにしました。
具体的な借金の内容としては、店舗の敷金や家賃、店舗の改装資金、開業してから1年間の運転資金などです。
開業する場所としては、東京都内でもサラリーマンの街として知られる新橋駅前を選びました。
新橋駅前のペンシルビルの1階フロアが空いていましたので、この空き店舗を借りることにしました。
広さは約30㎡で、月額家賃は27万円でした。敷金は7ヶ月分必要となり、不動産会社への仲介手数料も含めると初期費用として、約250万円必要でした。
また、店舗の内装工事費用や外観の改装工事費用が、合計で150万円かかってしまいました。
さらに、私は1年間の運転資金としてパート社員の人件費を含めて800万円と見積もったのでした。
このため、最終的に日本政策金融公庫から創業資金として借りた金額は、1200万円に達しました。
借入金利は2.75%でした。
保険ショップ経営の失敗
私は新橋駅前で、保険ショップの経営を開始すると同時に、朝の通勤時間帯に新橋駅前でチラシを配布したり、インターネット上に広告を出稿するなどして、宣伝に努めました。
その成果もあり、当初は1日あたり3名様程度はご相談にきていただけていました。
開業した当初は、少しずつ来店客を増やし、少しずつ保険契約を増やせばいいと考えていたのです。
ところが、来店客にライフプランを提案し、そのなかで新たな保険商品を提案するなど工夫を凝らしたのですが、なかなか保険契約の受注には至らないのです。
次第に来店客数そのものが減少していき、保険ショップを開業して6ヶ月経過した頃には、1ヶ月のうち10日以上はひとりも来店客がこない有様となってしまい、想定外の状況となってしまいました。
保険代理店の経営は、当初から厳しいと覚悟していましたが、ここまで酷いとは思いませんでした。
私は独立した立場として、当初は年収500万円を目標としていました。
つまり、契約を受注する保険商品にもよりますが、1年間で約80件の保険契約の獲得が必要となる計算となります。
ところが、開業して6ヶ月経過して新規契約の獲得件数は15件に過ぎなかったのです。
日本政策金融公庫からは当初1年間は、返済する必要がない前提で借金できましたが、借りたお金がどんどん減っていくので焦りました。
新規契約がほとんどないため、運転資金として確保してあったお金がどんどん減っていくのです。
債務整理の決断と結果
私は保険ショップを開業してから1年後には、日本政策金融公庫から借りたお金を使い切ってしまいました。
しかし、保険ショップの経営を諦めることができません。
そこで、サラリーマン時代にローンカードを作ってあった住信SBIネット銀行から、カードローンで100万円を借りたのです。
日本政策金融公庫への返済が始まりますし、パート社員へは給料を支払わねばなりません。
ところが100万円が簡単に消えてしまい、さらに100万円を住信SBIネット銀行のカードローンで借りたのでした。
私は借金額がどんどん膨らんでくる自分の状況が恐ろしくなってきました。
そして、保険ビジネスというのは店舗を構えて受け身の姿勢で行うよりも、自分からお客様のもとへ飛び込む形の積極営業のほうが成功するのだと気がつかされたのです。
そこで私は、ついに保険ショップの経営を断念することにしたのでした。
開業してからわずか1年6ヶ月でした。
廃業を決断すると、今度は残された借金の扱いを検討しなければなりません。
円滑にすべての借金を返済できる目途は皆無だったのです。
アディーレ法律事務所へ相談
そこでインターネットで「借金整理」というキーワードで検索したところ、アディーレ法律事務所が表示され、債務整理にも詳しいようでしたので、この事務所の丸の内支店に相談に出向いたのでした。
アディーレ法律事務所の弁護士からは、債務総額が1300万円程度であり、今後再び保険営業マンとして収入を得る見込みが高いのであれば小規模個人再生をお勧めしたいと言っていただけました。
そして、小規模個人再生ならば、住宅ローンが残っているマンションを手放す必要がないとの説明があり、私は家族に迷惑をかけずに済むと思い安心しました。
私はその日のうちに、弁護士に委任状を提出し、債務整理業務に関する委託契約を締結しました。
その後、裁判所に個人再生の申立てをしていただき、約6ヶ月後に債権者から再生計画について認めていただき、私の債務残高は約250万円に減ったのでした。
おかげで私は保険会社に再就職して、保険営業マンとして収入を得ることができ、再生計画に基づいて借金を完済することができたのでした。