通常なら自己破産をすると「ブラックリスト」に載ってしまい、クレジットカードが使えなくなっていしまいます。
しかし!
自己破産をしてもデビットカードなら使えるのでしょうか?
そうなんです。
デビットカードなら利用することが可能です。
でも、一体どうやって利用すればいいのでしょうか?
デビットカードて、そんなに使えるカードなの?
そこで、なぜ自己破産をしてもデビットカードが使えるのか、デビットカードを作っても本当に後悔しないのか、分かりやすく解説をして行きたいと思います。
自己破産をしてもデビットカードなら使える?
自己破産してもデビットカードだったら、本当に使えるのでしょうか?
結論から申し上げます。
自己破産をしても、デビットカードなら使えるのは本当です。
なぜでしょうか。
それは、デビットカードは、審査の必要がない決済用のカードだからです。
そもそもデビットカードってどんなカード?
そもそもデビットカードとは、どんなカードしょうか?
デビットカードとは、銀行口座と連携している支払い用の決済カードです。
もう少し詳しく言えば、
デビットカードは、支払った瞬間に銀行口座から代金が引き落とされる「即時決済型(その場で支払うタイプ)」の決済用のカード。
イメージとしては、そのまま銀行口座から支払いをする感じです。
銀行の口座開設と合わせて、キャッシュカードと一体化したデビットカードを作る方が多いようです。
銀行口座があれば、後からでもデビットカードだけでも発行することもできますよ!
なぜデビットカードは審査が要らないの?
デビットカードは本当に審査は必要なのではないでしょうか?
はい。デビットカードに審査は必要ありません。
審査とは、支払い能力があるかを調べて判断をすることです。
デビットカードの場合は、あなたの銀行口座に1万円入っている場合は、1万円を超えて使うことができないカードなので、審査する必要がないのです。
言い方を変えると、デビットカードは自己破産をしてブラックリストに載っていても、その影響を全く受けない支払い用のカードと言うことになります。
自己破産してデビットカードをつくるメリット
自己破産をしてから、改めてデビットカードを作るメリットがあるのでしょうか?
デビットカードで買い物をする時、ただお財布代わりに銀行口座から代金が引き落とされるだけ、だと思っていませんか?
では、デビットカードの良い特徴を見て行きましょう。
デビットカードのメリットは以下の6点です。
1.デビットカード発行に審査が無い
デビットカードを発行する場合、基本的に審査は要りません。
デビットカードは、銀行口座と連携させてその場で支払うタイプの即時決済型カードです。
クレジットカードのように、一時的でも立替えなどの借金を負うリスクは発生しないので、審査をする必要がないカードです。
※イオン銀行など一部の銀行では審査があります。
従って、審査に通らないような学生や高齢者、信用情報に問題のあるワケありの方でも、デビットカードを持つことができますし、使用することもできます。
2.デビットカードはお金を使い過ぎない
デビットカードは、後払いで買い物ができるクレジットカードは違い、商品を買ったら、その場で銀行口座から代金が引かれます。
つまり、銀行に預金残高がなければ買い物ができず、お金の管理が苦手な方にとっては、お金を使い過ぎないとう点で大きなメリットだと言えるのではないでしょうか。
3.デビットカードは現金よりお得
デビットカードには、次の2種類のカードがあります。
1.銀行発行のキャッシュカード付帯のデビットカード
2.VISAなどの国際ブランド付きのデビットカード
中でも、国際ブランド付きのデビットカードでは、ポイントが付いたり、キャッシュバックのあるデビットカードもありますので、上手に使えば現金で買い物をするよりお得だと言えるでしょう。
また、銀行発行のキャッシュカード付帯のデビットカードでは、利用する銀行でATM手数料などの優遇を受けられるメリットもあります。
多くのデビットカードは年会費・発行手数料がかかりません。
中には、プレミア付きで年会費がかかるデビットカードもありますが、高い所でも数千円程度です。
また、デビットカードにはショッピング保険や不正利用に対しての補償も付いています。
例えば、りそな銀行の場合
- 第三者に不正利用された場合の不正利用補償は年間150万円まで
- 年間最大50万円までのショッピング保険
出典:りそな銀行公式サイトより
(参照:2022-07-23)
など、クレジットカードに匹敵するくらいの充実した補償内容ですから安心です。
デビットカードで買い物をしても、基本的に一括払いのみなので手数料は一切かかりません。
4.デビットカードは使い方が簡単
デビットカードは使い方がとても簡単。
クレジットカードと同じ使い方で利用することができます。
実は、デビットカードの決済システム自体は、クレジットカードと同じシステムを使っていて、決済方法だけが「一括即時決済」か「クレジット後払い」かと言う違いだけなんです。
つまり、デビットカードはクレジットカードと同等の利便性があると言うことです。
また、銀行発行のデビットカードは、VISA・JCB・MasterCardなどの国際ブランドと提携をしていますので、
同じブランドの会社のマークが入ったデビットカードなら、クレジットカードと同じように世界中の店舗で使用できます。
そして、デビットカードは、ネットショッピングでも利用することができます。
使い方は、クレジットカードと全く同じ手順ですから便利です。
5.デビットカードは15歳から利用可能
デビットカードの利用可能な年齢は15歳(中学生は不可)からです。
出典:全国銀行協会(KSC)公式サイトより
(参照:2022-07-23)
買い物をする時に残高不足になっても、銀行が一時立替えや貸付などはしないため、学生や高齢者、自己破産をした方も債務(借金)を負うリスクがなく、安心して利用することができます。
デビットカードの発行対象者の幅が広いことはメリットと言えるでしょう。
デビットカードの発行可能対象者
- 債務整理(自己破産など)をしてクレジットカードが作れない方
- 15歳以上の学生(一部を除き、中学生は不可)
- 仕事に就けない高齢者など
上記のような方でも、審査が無いのでデビットカードなら作ることができます。
6.デビットカードなら現金を持ち歩かない
現金を持ち歩かずに、現金のように使えるということは、デビットカードの最大のメリットでもあります。
現金が無くなる度に、ATMでお金を引き出すのは大変です。
まして、時間外の場合は「時間外手数料」がかかることもしばしば。
その点デビットカードなら、本当に現金感覚のキャッシュレスなのがメリットです。
デビットカードの発行は審査が無いので、自己破産の手続き中でも自己破産の後でも、どのタイミングでも可能です。
自己破産をすると、ブラックリストに載ってクレジットカードは持てませんが、デビットカードならストレスなく使えてます。
自己破産後のデビットカードの注意点!デメリットは?
とても便利なデビットカードですが、注意点(デメリット)もあります。
何に注意をすればいいのか見てみましょう。
1.デビットカードの支払い方法は一括払いのみ
デビットカードの機能は、即時決済型のカードで、支払い方法は一括払いです。
デビットカードは、分割払い・リボルビング払い・ボーナス払いなどのクレジット機能は無いので、一括払いのみの支払いが基本になります。
大きな買い物には、ある程度の残高を貯めてからデビットカードで支払いをすることになるので、注意をしないと残高不足で買い物ができない。
2.残高不足は決済ができない
残高不足では決済ができません。
いきなりデビットカードが止められる訳ではないのですが、銀行口座に残高が無ければ、当然決済ができませんので、レジで「残高が不足しています」と言われてしまいます。
デビットカードを使用する場合は、常に残高があるか確認をしておく必要があります。
3.デビットカードが利用できない店舗やサービスがある
国際ブランド付きのデビットカードは、クレジットカードと同様に世界中の加盟店で利用することができますが、デビットカードが利用できない店舗やサービスがあることも覚えておくといいでしょう。
デビットカードの利用ができない店舗やサービス
- 高速道路料金
- 飛行機の機内販売
- ガソリンスタンド
などの一部で利用できない店舗やサービスがあります。
4.デビットカードではETCカードは利用ができない
特に、ETCの利用は原則できませんので注意が必要です。
即時決済方式のデビットカードは、ETCカードの発行はできません。
(※一部発行できる銀行もあります)
自己破産後にETCカードを発行したいなら、ETCパーソナルカードなどの利用ならできます。
ETCパーソナルカードとは、クレジットカードを持たない方もETCが使えるように、首都高速道路株式会社をはじめとする、全国の高速道路株式会社6社が共同で発行するETCカードです。
申込みにはデポジット(保証金の事前入金)が必要ですが、審査を通すことなくETCカードが発行できるので、必要な方にはとても便利です。
出典:ネクスコ中日本公式サイトより
(参照:2022-07-23)
5.クレジットヒストリーが付かない
デビットカードには、クレジット機能は付いていませんので、当然ですがクレジットヒストリーは付きません。
クレジットヒストリーとは、通称クレヒスとも呼ばれていて、クレジットカードやローンなどの利用履歴のことを言います。
クレヒスを付けるとは「借金返済の積み重ね履歴」つまり信用の積み重ねをすることです。
これのことにより、信用情報に支払い能力があると記録され、他のクレジットやローンの審査が通りやすくなるので、信用を得るためにクレヒスを育てている方もいます。
デビットカードはまだまだ発展途上
デビットカードは、海外では8割ほど普及しています。
むしろ、日本以外の諸外国ではクレジットカードよりも、デビットカードの方が多く利用されています。
後払いのクレジットカードでもメリットが沢山ありすが、上手に使わなとそれなりに借金に陥るリスクが伴うことも事実です。
それなのに、借金に陥るリスクの低いデビットカードは、まだまだ、日本での普及率が低いです。
日本はキャッシュレス決済の普及率ですら、約30%と低いと統計が出ています。
<2021年のキャッシュレス決済比率>
日本のキャッシュレス率は32.5%
(経済産業省:2022年6月1日発表)
- クレジットカードが27.7%
- デビットカードが0.92%
- 電子マネーが2.0%
- コード決済が1.8%
3人いれば2人は現金派と言うことになり、
3人のうち1人はクレジットカード派が多いと統計が出ています。
出典:経済産業省2021年のキャッシュレス決済比率より
(参照:2022-07-23)
特に、自己破産をした方は、今後約10年は信用情報に頼ることはできなくなりましたが、信用情報に頼らずにデビットカードを利用すれば、今後の約10年はなにも心配をせずに暮らしていけそうですね。
クレジットカードと同等の利便性があるデビットカードをなら、上手に使えば借金をしなくても、充分便利な生活を送ることができます。
自己破産をして不便な生活になると頭を抱えて悩む前に、デビットカードなど借金に陥るリスクの少ないカードを使えば精神的に安心できます。
自己破産後にデビットカード以外のカードは持てる?
自己破産をした後に、デビットカード以外で持てるカードって他にあるのでしょうか?
クレジット派なら家族カードを作ってもらう
やはりクレジットカードがいいと言う方は、
家族が持つクレジットカードから「家族カード」を発行してもらうと言う方法があります。
家族カードはクレジットカードなので、特に自己破産を含む債務整理などをした方は、審査に不安があると思いますが、
家族カードの「本会員(親カード)」を持っている家族に事故情報が無い限り心配は要りません。
ちなみに「家族会員(子カード)」は15歳(中学生不可)から作ることができますし、家族カードなら、引落し口座が1つでお金の管理がしやすいのも良い所です。
また、家族カードは家族合計の上限金額が決まっているため使い過ぎの心配もありません。
「プリペイドカード」なら審査無しで発行可能
デビットカードは、支払った瞬間に銀行口座から代金が引き落とされる「即時決済型(その場で支払うタイプ)」の決済用のカードです。
それに対して、
プリペイドカードは、前もってお金をチャージしてから代金を払う「前払い方式型(事前に入金するタイプ)」の決済用のカードです。
国際ブランドのロゴが付いているプリペイドカードなら、世界中の同加盟店で使うことができますし、デビットカード同様、クレジットカードと同じサービスが受けれるのも良い所です。
プリペイドカードも事前のチャージ分の金額しか使用できませんが、その場で支払いが完了するので、カード発行に審査を必要ありません。
つまり、通常の審査が通らないような方でも、プリペイドカードは作ることができます。
プリペイドカードの利用可能対象者は、無制限~18歳以上と各カード会社によって違いがありますが、カードによっては小学生でも持つことができるため、その安全性が分かると思います。
しかし、デビットカード・プリペイドカード共に、家族カードやETCカードの発行は原則できませんので注意してください。
まとめ
自己破産をしても、デビットカードなら即時決済型のカードなので、信用情報は影響がないため審査は不要です。
自己破産をしてデビットカードを発行すると、非常にメリットがありますので、クレジットカードを持たなくても、充分充実した生活を送ることができます。
デビットカードなら、クレジットカードと同様のサービスが受けられるのでストレスフリーです。
また、プリペイドカードでも、クレジットカードと同様のサービスが受けられます。
ETCカードの発行なら「ETCパーソナルカード」の利用が便利です。
デビットカードは、自己破産の手続き中の方や、これから自己破産を考えている方でも作ることができるカードです。
自己破産の後のことを考えると心配が先に立ちますが、こんなに便利なカードがあるなら、安心して自己破産ができますね。
自己破産の手続き前でも後でも、デビットカードを1枚作っておくと後々役に立ちそうですね。